2019年8月19日~22日広東省へ発達障がい視察訪問記録

一般社団法人異文化理解フォーラムのコーディネートより、立命館大学総合心理学部・大学院の荒木穂積教授、立命館大学産業社会部の竹内謙彰教授、香港中文大学日本研究科の中野リン教授、上海閔行区同星児童発達支援センター長の張鋭博士、京都大学・大阪大学の大学院博士課程の学生ら一行9人のチームで、中国広東省の発達障害関連施設を訪問し、日中関係者同士が発達しょうがいに関する課題について交流を行った。

 

印象&感想

 

中国の公立機構にしても民間施設にしても、医学研究機構も病院や教育機構も、どれもが拡大の建設に伴い、その規模の大きさや開放的な考え方と大きな展望を抱えて発展に力を入れている迫力を感じた。

 

立ち遅れでありながら、中国的な考え方や独創な取り組みなどにおいて、日本に刺激を与え、参考になるものも少なくないと感じた。

 

自閉症スペクトラムや発達障がいの問題は、医学・教育・福祉・地域・行政などの分野とかかわり、様々な形の交流と連携が展開されることは、日中双方そしてアジアにとってメリットの大きいことと思われる。

2019年8月記事一覧

8月19日 昼  香港から中山市に到着  午後 中山市特殊教育学校 訪問現在居住者人口320万人の中山市の唯一の特殊教育学校として、在籍生徒564名を有し、寮生活できる施設を備えている。公立特殊教育を行うほか、市内すべての公立小学校に対して、特別支援教育を指導する役割を果たす中山市特別支援教育センターも校内に設置されている(校長と数名教員はセンター職員兼任)夏休み中のことで、生徒と教員たちはいない...

8月20日午前 中山市心理衛生センター(中山市第三医院)視察訪問中山市第三医院は、中山市唯一の公立精神保健専門病院として、800の病床を有し、現在、1日の平均入院者750人、年間新規入院数が延べ2,000人を超える。年間の外来患者数は延べ200,000以上である。5つの診療科と3つの専門外来(市内3ヵ所に)で、早期介入、双極性障害、睡眠医学、精神科リハビリテーション医学、心理療法、心理カウンセリン...

この施設は、立命館大学の教授の指導を受ける中国留学生の大学院修了論文の研究現場であり、自閉症、学習障害、言語生涯、知的発達が遅れる児童を対象とする総合リハビリ施設である。広州市と佛山市内の11個の地域に同様のリハビリ施設を運営している。施設を見学したあと、民间における特殊児童教育施設の運営について意見交換を行った。

中山大学第三附属医院児童発達行為センターは、中国で自閉症児童を対象にする最初の専門的診断と治療の機関であり、発達行動障害疾患の予防および治療において多くの研究成果を上げ、分野の先頭に立つリーダー的な存在である。リーダーの邹小兵教授は、長年自閉症発達小児科の臨床および研究に基づき、、自閉症療育の3原則及びその上で構造化した社会関係モデル(BSRモデルBehavior-structured-relat...

8月22日午前  广州Huiling成人就職訓練施設を見学し、本部で創始者の孟維娜総裁と交流を行った。Huilingは知的障害者にサービスを提供する機構として中国各地に展開している最大の民間組織である。广州Huilingは最初の施設であり、本部の所在地でもある。我々が見学したのは、成人知的障害者の職場訓練兼工場である。スタッフのサポートを受けながら、商品を製作する障碍者の働く現場を見せてくれた。知...

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